リレーコラム

「ありがとうございます」を言えること

 どうも、おがるの加藤潔です。リレーコラムの順番がボクに回ってきてしまいました。ボクは人間として品がないため、当然ボクの書くコラムの品格も心配です。始まったばかりのこのコーナーがいきなり存続の危機に瀕してしまうのではないかと危惧していますが、開き直って書くことにします。もしよければ読んでみてください。
 
 
 最近こんなことを思っています。
 うまくやれている発達障がいのご本人やご家族の多くは、今の状況や環境に対して「ありがとうございます」を言える方たちかもしれない。
 
 あるご本人の方はこうおっしゃいました。「就職が決まって、ジョブコーチの方が付いてくれ、仕事を覚えて、うまくいっているなと自分でも思えたとき、周りの職場の方々がさりげなくボクに気を遣ってくれていることに気付くことができました。余裕のないときは気付きもしなかったんですね。それから職場で『ありがとうございます』の言葉がすぐに出るようになりました。そうしたらますます職場の方との関係がよくなったような気がします」
 
 あるお母さんはこうおっしゃいました。「学校の先生との関係がいいときって、先生に対して『いつも本当にありがとうございます』って、さらっと言えるんですよ。そうすると、先生が『こんなの考えてみました』って、また新しい提案をしてくれるんです。サイクルがいい方にいい方に回っていく感じがしていました」
 
 何かをしてもらってからの「ありがとうございます」ではなくて、今の状況や環境に対しての「ありがとうございます」だということに着目したいですね。そして、その「ありがとうございます」が、また次の「ありがとうございます」を呼んでいることにも。
 
 「逆もまた真なり」という言葉があります。
 うまくいっているから「ありがとうございます」が言えるとしたら、「ありがとうございます」を言うことでうまくいくようにもなるのではないか、と加藤は考えています。だって、自分が今置かれている状況や環境に対して、「ありがとうございます」と言えることを探している人はポジティブシンキングを体現しているわけだし、「ありがとうございます」と言われた人のモチベーションが上がってますますいい支援が展開される可能性も当然高まるでしょうから。
 
 ほんの思い付きで始めたことですが、おがるでは、ありがとう貯金というのをスタッフで行っています。相談に来られた方やかかわった方から「ありがとうございます」と言われたスタッフが、自分の小銭を貯金箱に入れるというシステムです。「ありがとうございます」と言える人はたぶん幸福なわけで、その幸福に少しでもかかわることができた自分たちへのごほうびとして、貯金をしてみることにしました。たくさん貯まったら何に使おうか、何も決まっていませんけれど。
 
 でも、まだそんなに貯まってないんですよね・・・。がんばります。「ありがとうございます」を言える人たちが多くなりますように。
 
札幌市自閉症・発達障がい支援センターおがる  加藤 潔

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